エアー

[TOP] [本サイトについて] [カイトボードについて]
TOP > エアー

■02.How to Basic Tricks. [基本トリック編]
  ●エアーについて
  ●エアーの解説
   [エアー習得のための 5ステップ]
     1.はじめてのエアー体験
     2.本格的なエアーの練習
     3.TRY!! プレーニングしながらエアー!!
     4.ランディングとカイトの振り戻し
     5.ひたすら練習!
   [より良いエアーのための 3つのアドバイス]
     6.カイトの振る範囲(量)について
     7.バーの引き込みと操作について
     8.上手くいかないとき
  ●How to エアー


 ●エアーについて
エアー(Air) = ノーマルエアー = カイトを振って飛ぶ、ジャンプです。
自然の力だけを使って遊ぶスポーツでこんなにも浮遊感を得られるものってそうそうないと思います。

正にカイトボードの醍醐味ともいえるエアーですが、簡単だけれど奥が深い。
カイトボードの技術は、「エアーに始まり、エアーに終わる」というのは多分、誰も知らないと思いますが
僕が言った有名な言葉です Σ( ̄ロ ̄lll)

もし、これを読んでるカイトをスタートしたばかりの方がいたら是非、
トライしてみてください。気持ちの良いエアーが出来るとなんともイイ気分です。

晴れた日に、ちょっとキレイな水のビーチで高ーいビッグエアー!
エッジを踏み切った瞬間、それまで聞こえてきたボードの跳ね上げるスプレーの音がなくなり、
風のガーっという音も止んだように感じます(恐らく風下にほぼ風と同じ速度で飛んでいるから静かに感じる)。
見下ろすと水の底の砂が見えて、周りの景色も遠くまで見渡せる、素晴らしい体験ですよ。

是非 気持ちいいエアーをマスターして、もっとカイトボード楽しんでください。

 エアーの解説

[エアー習得のための 5ステップ]


1.はじめてのエアー体験
 ちょっと風が強い時に大きくカイトを動かしてボディードラッグをしてみてください。体が水面から引っこ抜かれる程
 引っ張られ持ち上がります。これがエアーの第一歩、カイトがパワーゾーンからニュートラルに向かって動く時、
 カイトは上方へ強いパワーで引っ張ります、この応用がエアーです。
 これならどんな初心者の方もトライできますよね。


2.本格的なエアーの練習
 遠浅のゲレンデなら腰位の水位の場所で、丁度良いカイトサイズの時に
 あえてボードを履かずに、立った状態からしっかり素早くカイトを振ってみて下さい。
 カイトを正しく振れたなら上方へ体が持ち上がり全身が空中に引抜かれるような事も可能です。
 バーは素早く動かす必要があります、実際にプレーニングしながらの場合、ゆっくりカイトが動くとその間にパワーが
 抜けてうまくエアーができません。素早くカイトを動かすためにはバーをしっかり引き込んで操作する必要があります。

 *砂浜から距離をとり、風下が安全であることを確認してください。
 *広く安全なビーチであれば砂浜でも練習可能ですが、失敗すると危ないので推奨しません。

 カイトを動かす幅は一般に時計でいうと、
 レギュラー方向の場合(カイトを左から右に振る時) 10時→12時→1時くらいまで、
 グーフィー方向の場合(カイトを右から左に振る時) 2時→12時→11時くらいまで振ります。
 レギュラー側(左に進んでいる時にエアーをしたいのか)、グーフィー側(右に進んでいる時にエアーをしたいのか)、
 どちらでエアーを練習したいのか、によってカイトの振り方が異なります。

■レギュラー方向をイメージして行う。 ■グーフィー方向をイメージして行う。
 実はこの練習の際、うまく体がリフトされるかどうかのポイントは足の踏み切りです。
 カイトが12時=ニュートラルポジションを通過する瞬間、ハーネスを通じて体が持ち上がろうとします。
 その瞬間、自分から飛び上がるのではなくほんの少しカカト側に体重をかけて
 安易にカイトに引っ張られないようにして下さい。そのタメがカイトが上に引っ張るためのエッジングになります。
 この”タメ”というのは一瞬です、すぐにカイトが上に引っ張る為、この"タメ"が我慢できなくなるはず、
 この時が踏み切るタイミングです。ボードは履いていませんが、この感覚がエッジングです。
 良いエアーとは、カイトの振りとエッジングの踏み込み/踏み切りのタイミングが全てです。
 このタイミングをひたすら追及していけばエアーの質が上がっていきます。


3.TRY!! プレーニングしながらエアー!!
 カイトの振り、エッジングのイメージがつかめたら、いよいよ実際にプレーニングをしてエアーをトライしてみましょう。
 カイトの振りさえできればエアーは意外と簡単に出来てしまうでしょう。
 
 エアーを仕掛るのはアビーム(風に対して垂直)方向に安定して走っている時です。
 アップウインド/ダウンウインド状態だと、エッジングが難しくなります。
 力まずリラックスしてカイトを振ってください、自分から飛び出すという意識は間違いです。
 カイトの引っ張りにあわせてエッジング→リリースを意識して下さい。 

 プレーニングのスピードは、速ければ速いほどいいのですが、
 ボードコントロール出来ない程のスピードではエッジングも出来ません。
 最初は適度な、速すぎないスピードで練習することがお勧めです。


4.ランディングとカイトの振り戻し
 最初にありがちなミスは、カイトを振りすぎてしまうことです。
 力んだり、カイトを大きく振ってしまうエアーを仕掛けるとカイトは自分を通り越し
 進行方向反対側に動いてしまいます。落ち着いたバー操作を行いましょう。
 
 最初は焦らずカイトをニュートラル(12時)位の位置で止めて
 低めのエアーで練習するのが一番です。
 12時の位置でカイトは止めたままの場合、おそらくお尻からそのまま着水すると思います。
 まずはそれでOKです。

 慣れてきたらエアー後、落下し始めた時に着水地点を見ながらカイトの振り戻しを行うようにしましょう。
 しっかり振り戻せば安定したランディングが出来ます、多少空中で体勢が乱れても
 振り戻すことにより、風下側に体が引っ張られて安定します。
 最初のうちカイトを振りすぎたり、振り戻しを忘れがちです、
 進行方向側のバーを持つ"手"に意識を集中して、回数を重ねれば次第に体が覚えてきます。


5.ひたすら練習!
 先にも述べましたが、良いエアーとはカイトの振りとエッジングの踏み込み/踏み切りのタイミングが全てです。
 このタイミングがわかってくると、どんどん高さも滞空時間もあがってきて質の高いエアーになります。
 こればっかりは、机上でやり方をどれだけ聞いてもわかりません。
 風とカイトサイズと、プレーニングスピードにあわせた
 
 "カイトの振り"&"エッジング"

 これを理解できるまで、ひたすら練習するしかありません。1日に50回でも100回でもエアーをひたすら
 トライしてみて下さい。その中で気持ちいいタイミングがしっかり合って、きれいに上方へフワーっと飛ぶ
 普段よりも出来のいいエアーが1割位の確立であるはずです、このタイミングを忘れないで下さい。
 少しづつ質があがっていきます。最初のうちは20回練習しても、「うまく出来たかな?」と思えるのは1回くらいだと思います。
 ひたすら練習してみてください。


[より良いエアーのための 3つのアドバイス]


6.カイトの振る範囲(量)について
 カイトの振り幅はコンディションなどにより変えて調整します。
 オーバーの時は、カイトを振っている間に直ぐにカイトが上に引っ張ろうとするので
 エッジが掛かりづらくなります。その為、振り幅は減らさねばなりません。
 具体的にいうとレギュラー側の場合、通常10時位から一気に振り上げますが
 カイトがパツパツでバーも引き込めないようなオーバー時は11時を越えたあたりからカイトを振っても十分高いエアーが可能です。
 オーバー時の方が高いエアーが出来ると思われがちですが、余程脚力/腕力がある方で且つ
 タイミングを合わさないと、エッジがスッポ抜けるので寧ろオーバーになるほど失敗率はあがります。
 
 アンダーの時も適度な振り幅でなければ、非常にタイミングが難しいエアーになります。
 風が弱いからといって大きく振り過ぎると カイトを下から振り上げている間にエッジを掛けることになります。
 カイトを低い位置から振るとなると(カイトがパワーゾーンからニュートラルまで移動している間)その間に風下にかなりの
 角度とスピードでボードが風下に走りながら、且つタイミング良くエッジを掛ける必要があります。
 これは非常に難しいので、基本はカイトを振るタイミングで同時にエッジング位のタイミングが一番やり易く、
 良いエアーが出来ます。
 上記の文章の意味を汲み取ることが出来、実感できる方はかなりの上級者だと思います。

 理論上で最大限のエアーをする方法は、以下。
 オーバーの時にカイトを下から大きく振りながらボードは風下に下りながらも一番エッジが深く踏めるところで、エッジング。
 カイトが最大限引っ張る場所(ニュートラル付近)でエッジリリースする、という事になります。
 ウェイトのある方が比較的、大きいエアーをやりやすい理由は、オーバー時の時もエッジングを自重で
 深く踏める(カイトに引き上げられづらい)ためカイトの振りも大きめに振れるからです。

 また波に当てると高いエアーがし易い、というのは単にスノーボードのキッカーのように角度がつくからという
 理由だけではなく、波に対してエッジングが深く当てれる(エッジがかかる)ために
 カイトの引き上げに対して粘れる=カイトの引き上げるパワーを最大限に利用できるからです。


7.バーの引き込みと操作について
 バーの引き込み具合(量)は、使用しているカイトの種類、風速などのコンディション、プレーニングスピードにより変わります。
 バックラインがたるんでいない状態であることが重要、このときにバーを素早く動かせばカイトも最大限の早さで動きます。
 (たるんでいるとバーをどれだけ速く動かしてもカイトの動きは遅くなります。)

 プレーニング中に十分にカイトにパワーが入ってる場合はバーを引き込み過ぎると、それだけでカイトに引っ張られリフトされ
 エッジングが十分にできません。適度なバーの引き込みがポイントです。

 アンダー気味の際には、最初から一番手前にバーを引き込んでプレーニングしているでしょうから
 そのままカイトを振ることになります、逆に オーバーのときはバーを引き込んで走るのも難しい状況のはずなので
 引き込めるギリギリの所でプレーニング、カイトを振りエッジを踏み切った所で更にバーを引き込むといった
 2段ジャンプ的なことも可能です。
 いつでも単に「バーを引き込むだけでエアーが出来る」、というのは正確な説明ではありません。

 またビギナーの方でよくある失敗としては、"バーを動かしているつもりになっている"事が挙げられます。
 バーは正しく下の図のように動かして下さい、バーの左右で押しと引き。
 これは基本中の基本。意外と出来ていない方も多いです。
 
 車のハンドルのようにバーを回してはいけません、腕の脇を空けてねじる様な、間違ったバーの動かし方をしていると
 自身は腕を動かしているつもりなのですがカイトは動いてくれません。これはプレーニング中などでも同じことです。
 正しい操作を基本からもう一度、やり直しましょう。


8.上手くいかないとき
 多くの場合、大抵以下2つのパターンで、イマイチ気持ち良いエアーとなっていない事が多いです。

 ■それなりに飛ぶが高さがなく、前っ飛びエアーの場合
  →エッジングがしていない、または良いエッジングができていない事が原因です。
   オーバー過ぎてカイトを振っている最中に、カイトにリフトされてエッジングをかけれていない。
   またはカイトを振った後、上に引き上げられる前にエッジをリリースしてしまう、
   エッジングのリリースが早いと前にしか飛びません。

 ■カイトを振ったものの、殆ど高さも出ず、ボードのレールが引っ掛かったような
  ダダ滑りしてエアーにならない場合、その際自分がカイトを追い越してしまう(逆振り状態となっている)状況の時
  →カイトの振りに対してエッジングのリリースが遅すぎるの原因です。
   またはアンダーなのにエッジングをかけすぎている、アンダー時はカイトがリフトするパワーが無いのでエッジングは
   ソフト(素早く)になります。もしくは、力むあまり体を後傾しすぎていたりするかもしれません。
 
 細かい問題点はありますが、一番大切なのはタイミングです。
 カイトを振った直後にエッジング、カイトが上に引き上げる、ググッーというパワーを感じたら
 エッジングをリリースするようにしてください。


 How to エアー
●How to エアー
 *全てレギュラー側として説明します、
 グーフィーの方は逆に読み替えて下さい。

1.アビーム方向へ、適当な速度でプレーニング。
 スピードは落とさないように、カイトを10時の角度まで
 ゆっくり上げていく。

2.10時の位置からカイトを1時の位置まで一気に振る。
 バーはエッジングが乱れないくらいに引き込んで
 素早く動かすと、カイトは最速で動きます。
 バーを動かしすぎて、逆振りになり過ぎないように。

3. 2.と同時にエッジング。体が必要以上に後傾にならぬよう、
 エッジングはググーっと足を踏み込んで腰から下のみで行う。

4.カイトが12時(ニュートラルの位置)を通過するあたりで
 体が引き上げられる筈なので、体が引っ張られてエッジングが
 耐え切れなくなったら一気にリリース。
 項番3-4は一瞬の間です。
 アンダーの時は、長くエッジングし続けないように。

5.体が空中に飛び出たら、足を曲げたほうが体勢は安定します。
 空中では頂点に到達するまでは1時の位置あたりで
 カイトは置いておく。
 頂点の位置から降り始めたら、着水地点を目視しながら
 カイトの振り戻しを始める。

6.カイトの力で降りるので、十分制御できる速度でゆっくり
 降ります。焦らずひざを曲げて着水のタイミングを合わせます。
 カイトの振り戻しがしっかりできれば飛距離と滞空時間が
 延びて、タイミングも合わせ易いです。